ミランダ S と 梅にんにく
2011年 07月 30日
ミランダというカメラ屋さんがあったのをご存知でしょうか。
1955年に 日本で初めてペンタプリズムを装着した35mm一眼レフを発売したメーカーです。
今日は ミランダSを紹介いたします。
暑さで食欲のなくなった酒飲みのかたに 梅にんにくの造り方も紹介しています。
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ミランダS
1959年に生まれたミランダ S です
1955年製のミランダ Tから 低速シャッターを省いた簡易型です
1959年と言えば わたしはまだ11歳のころです
おばあちゃんに買ってもらった ホビックス ジュニアというボルタ判のおもちゃカメラを持っていましたが
まだ漢字もしっかり読めないときで ミランダという名前は知りませんでした
ミランダSの仕様は 次のとおりです
■ 製造年: 1959年 製番594146
■ 型式: ファインダー交換式35mm一眼レフ
■ シャッター: 布膜フォーカルプレーン式 不等間隔回転式ダイアル B, 1/30秒~1/500秒
■ レンズ: ソリゴール ミランダ f=5cm 1:2.8 (藤田光学製)
■ マウント: ミランダ44mm径 スクリュー
■ ミラー: シャッター作動後ブラックアウト、巻き上げにて復元
■ その他: ノブ式巻上げ、ボディ前面水平押しシャッター
なおミランダSは 日本ではウエストレベル ファインダー付きで販売されましたが
輸出用はペンタプリズム付きもあったようで わたしのはアメリカからの出戻りでペンタプリズム付きです
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ダブルマウント
ミランダの一眼レフは、44mm径のスクリューマウントと バヨネットのダブルマウントになっております
スクリューマウントのレンズの生産は早い時期に中止されましたが
ミランダは、最後の型でも初期のスクリューマウントのレンズが使えるように ダブルマウントのカメラを造り続けたのです
上の写真では、中央のSoligor Miranda 5cmF2.8レンズがスクリューマウントで
左のAuto Miranda 28mmF2.8と 右のAuto Miranda 50mmF1.8が バヨネットマウントです
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スクリューマウント と バヨネットマウント
この写真はヘタクソですね
外側のバヨネットマウントと 内側のスクリューマウントを見せたつもりだったんですが
どちらも良く判らないですね (涙)
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ファインダーを外して
ミランダはファインダーを ウエストレベルとペンタプリズムに交換できるのが特長でした
写真の巻き戻しノブの横の丸ポッチを左側にずらすと ファインダーが後ろに抜けます
ウエストレベル ファインダーを付けたミランダS
これが日本で発売された ミランダSの姿です
【この写真はインターネットより】
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ペンタプリズム
外したペンタプリズムです
ペンタプリズムは、傷を付けぬように ガラス面を上にして置かねばなりませぬ
日本初のペンタプリズム付き一眼レフ ミランダ T
1955年発売のミランダ Tです
1948年発表の東独ツァイスのコンタックスSに遅れること7年
日本では旭光学のアサヒフレックスが まだウエストレベル付きのときでした
ニコンもキヤノンもまだ一眼レフを造れなかった 遠いむかしの事でした
わたしのミランダSと較べますと シャッターダイアル部下段に低速ダイアルがあるのと
巻き戻しがノブで 巻き上げノブ、巻き戻しノブのてっぺんに
黒塗装がないのが異なりますね
それと レンズは 帝国光学のズノーが付いています
ペンタ部下の社名も オリオンカメラになっていますね
【この写真はミランダ研究会より】
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シャッターダイアル
ミランダSのシャッターは、不等間隔で Bと1/30秒から1/500秒までで 低速シャッターはありません
1軸回転式シャッターダイアルと呼ばれ 巻き上げ時にシャッターダイアルが回転します
巻き上げノブの基部にあるフィルムカウンターは、装填後に手動でゼロに合わせる必要があります
軍艦部にシャッターボタンがないでしょ
右下に見えている丸いものが シャッターです
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裏蓋を開けて
裏蓋を開けてみます
きれいな状態の布製シャッター膜と フィルムレールが見えます
このミランダSは、eBayで 5cmF2.8付きでMint(新品同様)というのを140ドルで買ったんです
実際は新品同様ではなかったですが コンディションは非常に良いものでした
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ソリゴール ミランダ
藤田光学製の ソリゴールミランダ5cmF2.8 です
最短撮影距離は40cm弱、*
距離リングのようなポッチのついたレバーで プリセット絞りの開閉を行います
鏡胴の一番前のリング(フィルターのネジがあるところ)が ブロンズ色になっているのが変わっていますね
それと Soligor Miranda の文字がヘタクソで 手書きで描いたようです
このレンズどこで造ったか なかなか判らなかったのですがアメリカのミランダ研究家の論文で判りました
日本のミランダ研究会でも 最近になって藤田光学製と記されているようです
なお藤田光学は フジタ66というブローニー判一眼レフで有名でしたが
1957年に日本で初めてのレトロフォーカス式広角レンズ フジタ35mmF2.5を造ったレンズ屋さんでありました
*【訂正】2014年9月22日
藤田光学製の ソリゴールミランダ5cmF2.8は 3群5枚構成でした
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レンズいろいろ
えへへ、全部ミランダマウントです
ミランダSに のちのオートミランダ28mmF2.8を付けたところです
JCII (たしか日本光学製品検査協会だったかな) の 「PASSED」のワッペンが貼られています
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こんなんもあるよ
いひひひひ、最近手に入れた ミランダセンソレックスです
このカメラに、オートミランダの28mmと 50mmF1.8が3本と 2倍のテレコンバーターが付いていたのです
カメラは要らんかったんですが、新品同様の オートミランダ28mm が どうしても欲しくて (^^)
カメラにレンズ4本とコンバーター、全部付けて eBayで50ドル(約4千円)でした ♪♪♪
海外発送不可だったので 「セカイモン」で落としました
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ファインダー外し
ミランダ センソレックスも やっぱりファインダーを外してみました
おわり
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■ 2011年7月27日
■ Micro Nikkor 60mmF2.8D + D700
■ スピードライト ON
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「梅にんにく」
暑さで食欲の無くなった酒飲みのかたへ
むかし 母方のおじいちゃんが食べていた 簡単な料理を紹介します
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材料
用意するものは 「梅ぼし」 と 「にんにく」 です
写真では「梅ぼし2個」に 「にんにく2個」ですが、「梅ぼし2個」に 「にんにく1個」の割合です
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おろして つぶします
「にんにく」を おろしでおろします
「梅ぼし」を 手でつぶします
写真では 「にんにく 1個」と 「梅ぼし 1個」です
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まぜる
まぜます
コツは全部一度にまぜず ちょっと食べて味を確かめながらまぜます
ええ味になったときに食べます
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焼酎ロック
味を確かめるまえに 飲み物を用意します
ビール、焼酎ロック、ウィスキーロック、冷酒、ワインなど なんでも合うと思います
コツは 14枚目で味を確かめるまでに 飲み物を用意しておくことです
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■ 2011年7月29日撮影
■ Canon Power Shot G7
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ミランダSにセンソレックスですか?
がっちるして重量感がありますね。
センソレックスをe-Bayで昔入手しましたが、
70ドルぐらいだった記憶があります。
オークションを出すの際の写真を確認したら
私のはレンズが50mm F1.9と読めました。
実写したことはなかったのですが、その重量感と
シャッター音をニヤニヤしながら楽しんでいたことを
覚えてます。また物欲の虫が、むずむずしてきてしまうかも。
イーデスネ!梅にんにく
なるほど。
コツは味を確かめる前に焼酎ロックを!
ニコンもキャノンも一眼作れないころからペンタプリズムを発売していなんて驚きです。
梅にんにく。美味しそうです。
でも悲しいことに食欲が全然落ちません。(笑
今日のコムギちゃんの写真がないのがちょこっと寂しいです。
僕もこれからそうしよう^^;
実は、わたしはセンソレックスのペンタ部の十字星の飾りが大嫌いでした。
でもレンズ4本とテレコンバーターが付いて4千円程度でしたので (^^)
センソレックスでは、ミランダSの 「コトッ」という静かなシャッター音はなくなっておりましたが
使わないだろうTTLの露出計は まだ生きておりました。
50mmF1.9という表示は、販売政策上 F2.0よりも売りやすいだろうということで
実際はJISの誤差範囲内であり F2でもF1.9でも良かったみたいですね。
はいっ、飲み物の種類や濃さによって 梅にんにくの配合が変わりますので (^^)
おお~、ミランダSと aitoyuuki さんは同い年だったですか。
生まれた年のカメラやレンズたちには 愛着を感じるものですねぇ~ (^^)
わたしも今でもカメラ綜合カタログは大事に保管しております。
わたしの一番古いのが1967年度版(Vol.28)で、ミランダはもうセンソレックスが載っております。
うぃひひひひ、まぎらわしい書き方で すんまへ~ん
いやっ、アルコールの種類や濃さで いちばん美味しい梅にんにくの調合割合が変わりますので
こんな書き方になりました。
でも最後の写真の白波ロックの入れ方ならば、14杯でも7合程度ですので
「いけます」ね (^^)
そうですねぇ~、キヤノンやニコンは レンジファインダーのカメラが好調でしたので
1954年にライカM3が発表されるまでは 一眼レフの開発はしてなかったみたいです。
旭光学(ペンタックス)、ミランダ、マミヤ、東京光学(トプコン)、千代田光学(ミノルタ)なんかが
35mm一眼レフの開発や販売が早かったですね。
わはは、食欲の落ちないかたには 梅にんにくは不要です。
でも 梅にんにくを3個ぐらい食べたら 元気もりもりになりますよ~ (^^)
コムギは 涼しそうなところで 寝っころがっています。
>味を確かめる前に飲み物を用意する
1) 指でつぶした梅ぼしの 種のまわりの肉を 「しがむ」と酸っぱいので飲み物が要る
2) 濃いアルコールには薄味の、薄いアルコールには濃い味の 梅にんにくが必要
この2つの理由からで~す。
まぁ どうでも良い はなしですけんど (^^)
1958年生まれのちくりんです。
中学に入った1970年にニコマートFTnを買ってもらいましたが、
当時の写真用品の総合カタログには、
確かまだ、ミランダもペトリも載っていた様に思います。
ストロボはカコを買ってもらったのですが、
ミランダ・ペトリと相前後して生産中止になった記憶が・・・
悲しい思い出です(涙)
すこし調べてみました。
わたしの2番目に古い1974年度版のカメラ総合カタログ(Vol. 50)に
ミランダ、ペトリ、カコや 懐かしいコムラーレンズが 元気に載っております。
みんなしばらくして倒産してしまいましたが、忘れられない製品を造っていた会社でしたね。
古いカタログを見て、消えて行った会社に 「幸あれ」と祈るばかりです (涙)