美しいカメラ (その-3)
2013年 10月 26日
わたしは 良く写る現代のデジタル一眼レフも好きですが
むかしの一眼レフが もっと大好きです
わたしが 35mm判一眼レフで育ったことが影響しているのだと思いますが
ライカなどのレンジファインダー機では決して見られない
ボケの中から 被写体がだんだんクッキリした姿になってくるのが好きなんですよ
1
TOPCON PR
1959年発売の日本初の35mmレンズシャッター式一眼レフ トプコンPR です
レンズは トプコール50mmF2.8が付いています
このカメラ、中古良品を買って 1週間で壊れてしまいました
巻き上げレバーを巻き上げて戻すと ミラーが上がったままになりました
いろいろ弄(いじ)くっていますと 巻き上げレバーが動かなくなってしまいました (涙)
レンズ固定のカメラですので レンズだけを外して楽しむことも出来ません
修理にも出さず、泣きながらその美しい姿を眺めております
2
TOPCON uni
1964年の 日本初のレンズシャッター式EE一眼レフ トプコンユニです
ビハインド式のレンズシャッターを使用しており レンズ交換が可能です
レンズは UVトプコール53mmF2 が付いています
このレンズは UVトプコール35mmF3.5と共に抜群の写りを見せます
米国の代理店だったベセラーが加わったと言われるデザインは 1963年のトプコンREスーパーと似ております
3
Exakta VX 1000TL
1966年にフォトキナで発表された イハゲー社最後のエキザクタ VX1000の最終ヴァージョンです
これ以降のエキザクタは 同じドレスデンのペンタコン製か 日本(コシナやペトリ)製となって行きます
写真のレンズは 東独ツアィスイエナ製の パンカラー50mmF1.8です
シャープネスは西独カールツアィスのプラナー50mmF2に負けませんです
4
Exakta RTL1000
1970年のエキザクタRTL1000です
このカメラはオリジナルのエキザクタを造っていたイハゲー社製ではなく
巻き上げレバーやシャッターボタンが右側に移った東独ペンタコン製です
しかし 初期のシャッターボタンを押すと絞り込まれて最後にシャッターが切れるエキザクタのレンズが使えるように
左側にもシャッターボタンが付いています
またエキザクタの特長であるファインダー交換も出来るようになっています
写真のレンズは、日東光学のテレコミナー105mmF3.5エキザクタマウントです
日東光学は、低価格で安定した性能のプリセットレンズを 多くのマウントで製造しておりました
5
アサヒペンタックス SP
1964年、言わずと知れたアサヒペンタックス SP です
右肩にスポットマチックと彫られていますが、これは1960年にフォトキナで試作品が発表されたときに
スポット測光が採用されていて名付けられたものですが、4年後の実機では平均測光になっていました
しかし 旭光学は話題になったSPOTMATICの名前を そのまま使用したのです
レンズも言わずもがなの スーパータクマー(琢磨)55mmF1.8です
6
キヤノンデミ EE17
1966年の キヤノンデミ EE17 です
可愛い可愛いキヤノンデミ
レンズは キヤノンレンズ30mmF1.7です
オリンパスペン以降 爆発的に流行したハーフサイズですね
まだフィルムが高価だった1960年代、20枚撮りが倍の40枚撮れると人気でした
でも米国では フィルムの売れ行きが半分になってしまうのでコダックが大反対
キヤノンデミ EE17、距離計が無いのに明るい30mmF1.7レンズが付いています
絞り開放では 良くピンボケ写真をつくりました
7
ニコマートFT
1964年製のニコン初のTTL(Through The Lens)露出機 ニコマートFTです
縦走り金属製シャッターのコパルスクェアーの採用もニコン初でしたね
ニコンの名前が付かないニコレックスなどは マミヤのOEMでしたので
最初はこのニコマートもマミヤ製かと思っていましたが このニコマートはニコン製でした
なんでニコン製って判るのん?
巻き上げレバーの感触が ニコンの滑(なめ)らかさです
このニコマートFT、神戸大地震のとき棚から落下しペンタプリズム部にヘコミが出来てしまいました
写真では判らないようにカメラを斜めに置いています (涙)
レンズは大分あとの マイクロニッコール55mmF2.8Sを付けています
8
ニコマートEL
1972年のニコン初のEE露出一眼レフ ニコマートEL です
このニコマートEL、発売後10年以上経った1984年に50mmF1.4付きの新品が大放出され
運良くその1台をゲットすることが出来ました
1974年のカメラ綜合カタログを見ますと、ニコンFが10万円で ニコマートEL は9.8万円 けっこう高かったのです
でも 今とは違って手作りみたいなICの時代です、ICの在庫はもうありませんので ICが壊れたら修理不可能です
9
ニコンF2 フォトミックS
1973年に発売された ニコンF2 フォトミックS です
今見ると 2段屋根のフォトミックファインダーが巨大ですねぇ
ニコンが「ここまで出来ますぜ」と自慢したかったのか EEコントロールユニットDS-2という別売装置を付けると
シャッター速度優先EE露出が出来ましたが その遅さといったら「ギュイ~ン」と音がして絞りリングをゆっくり回しました
写真のレンズは いわゆるヨンサンパーロク ズームニッコール43-86mmF3.5です
普及価格ズームの走りのAi 版で 格好は良いですが写りは酷(ひど)いものでした
10
ニコンV1
2011年のニコンV1、10mmF2.8付きです
フォーマットはハーフ(APS-C)サイズよりもまだ小さくて
35mm判に換算すると焦点距離は2.7倍に伸びて 27mmF2.8となります
なんや、タイトルの美しいカメラと違うんかぁ?
いやっ、なかなか美しいカメラだと思うのですが ・・・
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■ 2013年10月25日撮る
■ Micro Nikkor 60mmF2.8D on D700
■ 絞り優先オート、絞りF8
■ ISO1600
■ Speedlight ON
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おまけ
フジカシックスIIC 保証票
1952年の フジカシックスIIC の 保証票です
富士は 3ヵ年保証していたんですねぇ
良い時代だったですねぇ
■ 2013年7月23日 ■ AF Nikkor 28-105mm on D700
私もトプコン、エキザクタ、ニコンF2と持っています。
過去にニコンオート35というへんてこりんなカメラを手に入れましたが、修理不能ということで修理屋さんに差し上げました。今にして思えばコレクションとして取っておけばよかったなと、トプコンPRを見て思いました。
以前、ニッコール50mmに「Made in China」のしるしがあるとか無いとかやりましたねぇ。
ニコンオート35は、それまでマミヤに外注していたニコレックスを
ニコンが初めて自社で造るようになったカメラですね。
レンズシャッターの一眼レフは修理が難しいと聞いています。
トプコンPRは買って1週間で壊れましたので、お店に持って行けば
安く直すことも出来たのでしょうが 自分で治せるだろうといじりまくっていたら
本格的に壊れてしまいましたよ。
大きな文鎮として眺めております (^^)
壊したといえば去年でしたか、ロボットをいじくっていて突然死させました。ゼンマイ仕掛けのスクエアフォーマット(24ミリ×24ミリ)カメラです。
ジャンクで手放すのもしのびなく、かといって今後も使うはずがないカメラに修理代をつぎ込むのももったいなくて、そのままにしています。
特殊フォーマットですからプリントしてくれないし、Win7にした時点でフラットベッドスキャナは使えなくなったし、八方ふさがりなのであります。
文鎮化?
ロボットのご昇天、お悔やみ申します。
もう1台レンズ無しのボディだけを捜すとか、レンズをM42のスクリューと合体させるとか ・・・
えへへ、言うのは簡単です。
おっと、tamaさんは むかしのようにスケッチの材料にする手があるじゃないですか (^^)
大きな文鎮でもこんな文鎮は贅沢でよいですね。
今回もお宝の数々を楽しませていただいてありがとうございます。
ニコマートFT、EL、F2はちょうど高校生のころだったので良く覚えています。
写真部員がニコマートを持っていてうらやましかったです。
流石にF2はいませんでしたが憧れのカメラでした。
文鎮ばかり撮らないで 「ウチを撮って」と コムギとミミちゃんが言っております。
ニコマートFT、EL、ニコンF2に共通するのは 全金属製で大柄で重たいことです。
トプコンPRみたいに小さかったら 良い文鎮になるのに (^^)
楽しんでいただいて ありがとうございます。