Tamron Zoom Macro 85-210mm F4.5 で
2020年 08月 11日
2006年(もう14年むかしになるのですねぇ)の ある日のことでした
ペンタックスの 手ブレ防止機構が内蔵された K100Dを手に入れて
タムロンのミラーレンズ 500mmF8を手ブレ防止機構で使いたくて
M42用のアダプトールマウントを探していました
東京出張の帰りに覗いた八百富新大阪駅店で M42アダプトール2マウントが付いたレンズを見つけました
レンズはズームレンズが付いていましたが 狙い目はM42のアダプトール2交換マウントでした
今でこそ ヤフーオークションなどで M42のアダプトール付きのレンズも簡単に手に入りますが
当時は、ペンタックスがデジタル一眼レフを発売して M42のマウントアダプターが一気に品薄になっていたのです
手に入れた M42アダプトール2マウントで タムロン500mmを楽しみましたが
もともとのズームレンズに眼を向けたのは 3年ほどまえに 前玉に白い汚点が付いてたのを
オキシドールで拭き取ったときが初めてでした
ズームレンズの名称は Tamron Zoom Macro 85-210mm F4.5 と言います
その汚点を拭き取ったいきさつは 「カメラとレンズのお手入れ」に詳しいです
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TAMRON Zoom Macro 85-210mm F4.5 on Praktica IV
タムロン ズームマクロ 85-210mm F4.5 を M42マウントの大先輩の プラクティカ IV に付けたところです
オキシドールで汚点を拭き取ったズームマクロ 85-210mm F4.5は とても綺麗なレンズでしょ
■ 2020年8月11日 ■ AF Micro Nikkor 60mm F2.8D on Nikon D700
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TAMRON Zoom Macro 85-210mm F4.5
このズームレンズは 1976年から78年に発売されました
デコボコの無い寸胴(ずんどう)の体型に
上からフォーカスリング、ズームリング、絞りリング です
砂目のゴムグリップが なんとも眼を引きますねぇ
ズームリングの広角側の85mmの左側に マクロへの切り替えボタンがあります
それを押しながら左へ回転すると ズームリングがフォーカスリングに早変わり
これには 慣れないとちょっとビックリします
仕様
概要: 1976-78年 タムロン製 望遠ズーム
正式名称: Tamron Zoom Macro 85-210mm F4.5 (QZ-210M)
焦点距離: 85~210mm
明るさ: F4.5~F22
レンズ構成: 9群12枚
最短撮影距離: 250cm(マクロ時 前玉から15cm)
絞り羽根: 6枚
コーティング: BBAR(マルチコーティング)
フィルター径: φ55mm
その他: 組み込みフード内蔵、A/M 切り替えレバー付き
重量: 実測 653g
発売当時価格: 44,500円
それでは この寸胴ズームレンズを ソニー α7 II に付けた 絞り開放写真に行ってみましょう
■ 2020年8月11日 ■ AF Micro Nikkor 60mm F2.8D on Nikon D700
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歪曲収差テスト 85mm
ズームレンズのワイド端の描写にしては珍しく タル型の歪曲収差が認められませんね
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歪曲収差テスト 210mm
右側周辺に わずか糸巻き型の歪曲収差が認められますね
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最短撮影距離 210mm
まあ 良い写りでしょ
ボケも綺麗です
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マクロ撮影 210mm
これだけ大きく写れば まあ合格でしょうね
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ミミちゃん
こいつが白眼を見せていないときは 良い写りかどうか判断が難しいですが
シャープには写っておりませんね
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おぉ~、ミールや
85mmのマクロ撮影です
シャープネスが足りませんね
ロシアンレンズの King2 で ミールが紹介されていました
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遠景 135mm
う~む、これも少し眠いような写りです
が、1976年当時のレンズ専業メーカーのズームレンズの描写ということを考えれば
良い写りと思います
ニッコール Q Auto 200mm F4 と比べてはいけませんよ
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青いお家
朝の散歩です
こんな中距離では もうちょっとシャープに写ってほしいぞ
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草色の自転車
むかしの標準レンズで撮ったような 柔らかい描写です
なかなかよろしい
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近所
ファインダー像拡大機能を使わずに ピ-キングだけで撮りました
ピ-キングは 被写界深度内に入ったときに その部分の輪郭の色を変える機能です
どこにピントが合っているのか 良くわかりませんねぇ
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ランタン
このごろ 良く撮っているランタンです
シャープに写っていると思いますが いかがでしょうか
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SAZGAR
パキスタン製オートリキシャの SAZGARです
柔らかく写っています
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FIT
女房のフィットです
爬虫類系の顔をしているので 嫌いです
写りは 柔らかくて好きです
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おひさまっこ保育園
長い梅雨が終わったら 滅茶苦茶に暑いですね
85mmで撮っています
なかなか良い写りです
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■ 2020年8月8日~11日 撮る
■ Tamron Zoom Macro 85-210mm F4.5 on SONY α7 II
■ 絞り優先AE、すべて絞り開放 F4.5
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ほんわか柔らかい写りをすると思えば たまにシャープにも撮れる
Tamron Zoom Macro 85-210mm F4.5 は そんな愛すべきレンズですねぇ
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今ならAPS-C専用レンズとか、昔はなかった画角のレンズがあるので、
驚きませんが。(;'∀')
はいっ、85-210mmという画角のズームは トプコール(東京光学)が
1967年頃に 87-205mm F4.7 というズームを設計して 図面をサン光機に売ったのが最初らしいです。
サンが安く造って 85-210mm F4.8 として売り出しました。
焦点距離や明るさの違いは JISの誤差範囲内です。
1960年代のズームレンズは、ニッコールのヨンサンパーロクのように酷いレンズが多かったのですが
1970年代になると、この85-210mmのように 標準域を挟まない望遠域ズームでは
歪曲収差が目立たないレンズを 専業メーカーが安く生産できるようになりましたね。
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私も、Tamron 無論タムロン、なんちゃって70mm-210mmズーム持ってます^^;
そうですね、今では 使っているアダプトール2マウントと 安い中国製マウントアダプターを使って
何も考えずにタムロンレンズがいろいろなボディに使えますが、
一時は、特に M42用のアダプトール2が品薄になりましたね。
品薄になったのは、タムロンが交換式のアダプトール2マウントをやめて
カメラメーカー固有のマウントを付けて売り始めたからでしょう。
旭光学とタムロンでは 絞りの回転方向が逆ですので、M42用のアダプトール2マウントでは
歯車を使って絞りを逆の方向を変えなければならず 良くあんな値段で造れたものだと感心したものです。
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