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4月27日(土曜日)

蛇腹(ベローズ)を使った折り畳み式のカメラを フォールディングカメラと言います。

日本では、フォールディングカメラのことを スプリングカメラと呼ぶ場合がありますが
スプリングとはバネのことであり バネでレンズが飛び出すことから名付けられたのでしょう。

また、スプリングカメラはドイツ語のスプリンゲン(動詞で「ポンと飛び出す」の意味)から取ったとの説もあるようです。

大判の折り畳み式カメラでは、レンズは飛び出さずに ボディから手で引き出してセットする機種が多く
英語ではフォールディング(folding = 折り畳み)カメラで統一されており スプリングカメラとは呼ばないようです。

ごたくはここまで
わたしの折り畳みカメラを紹介して行くことにしましょう。





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オリンパス クローム シックス III 型

まず ブローニーのロクロク判(6 x 6cm)から行きます

1953年の 高千穂光学の オリンパス クローム シックス です
1940年の 初代のオリンパス シックスが評判が良く そのクロームめっき版です

コパル B、1〜1/200秒 の シャッターに 高千穂光学ご自慢の ズイコー7.5cm F3.5 を 付けています

ただ残念なことに、この当時のズイコーレンズは 白内障の持病を持っており
わたしのも 白内障が進んでおります





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サイドビュー

蛇腹は だいぶ疲労していますが まだピンホールは ありません

アクセサリーシューの分厚さに注目ください
何を付けると思って こんなに立派なシューを設計したのでしょう
外付けの距離計や フラッシュぐらいしか付けるものは無かったはずなのに





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フジカシックス IIC 型

1954年の フジカシックス IIC 型 です

流線型のファインダーのカバーをご覧ください
なんという美しさでしょう

B、1〜1/500秒を誇る 精工舎ラピッドシャッターに フジナー75mmF3.5 の レンズを乗っけています

定価は 18,000円でした
1952年の銀行の初任給が 6,000円 の時代でしたので
初任給3か月分、いまなら 60〜75万円に相当する高価格でした





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フジカシックス サイドビュー

ちょっと横の角度から見たフジカシックス
どうです、美しいでしょ🎵

蛇腹の材質は ヤンピー(子羊)の革でしょうね
造られてから60年以上経つのに まだまだ使えそうです





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マミヤシックス オートマット

1955年12月に発売された マミヤシックス オートマット です

オートマットというのは
フィルムを巻き上げる動作で同時にシャッターをチャージする セルフコッキングのことです

折り畳みカメラでは、ツアイスイコンをはじめ 世界中のカメラメーカーが
フィルムを巻き上げてから シャッターのチャージレバーを別途セットしていた時代に
セルフコッキングを備えた折り畳みカメラを 世界で初めて開発したのです

レンズを動かすのではなく フィルムを前後させるバックフォーカスの連動距離計と
セルフコッキング機構を搭載し この時代の折り畳み式カメラの世界チャンピオンです

B、1〜1/500秒のセイコーシャ-MX に ズイコー7.5cm F3.5 が付いて 29,500円
マミヤシックス オートマットは、値段も 夢の100万円カメラでした





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マミヤシックス オートマット サイドビュー

惜しむらくは、このマミヤシックス オートマット にも
持病の白内障で有名な ズイコー 75mm F3.5 が付いており
現存するマミヤシックス オートマットの大半が白内障です

わたしのものは幸運にも 白い濁りまでは行きませんが やはり少し曇っております





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まちがった名前

マミヤシックス オートマット の 立派な革ケースです

MAMIYA-6 AUTOMATIC と 間違って刻印されています
ケース屋さんが間違ったのなら マミヤは当然クレームしたでしょうから
マミヤ内部の問題だったのでしょう

マミヤシックス オートマット には アイレットがありませんので
ユーザーはみんな 革ケースに入れて持ち運びするしかなかったのに

オートマットとオートマティック、似ているから「これで行こう」と なったのでしょう
おおらかな時代だったんですね





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マミヤシックス KII 型

高価過ぎたマミヤシックス オートマットの翌年
1956年の マミヤシックス KII 型 です

オートマット(セルフコッキング)機構を省略して
シャッターも B、1〜1/300秒の コパルMX とし
レンズを 世田谷光機の セコール S 7.5cm F3.5 に変えた普及機です

バックフォーカスによる連動距離計さえあれば
安いほうが良いというユーザー向けでしょうねぇ

当時セコールは まだ無名でしたが、良いレンズであり
60年を経過した現在でも 微塵のクモリもなく美しい姿を保っています





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マミヤシックス KII 型 サイドビュー

ファインダー窓に黒枠が無いこと以外 マミヤシックス KII 型は
マミヤシックス オートマット と 外観の違いは判りませんねぇ





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パール I RS 型

ここから セミ判(6 x 4.5cm)の フォールディングカメラです
セミ判は ブローニーフィルムを使うのは 6 x 6cm判と同じですが
左右を12.5%ずつ短くして 6 x 4.5cm とし 4 : 3 のアスペクト比にしたものです

まず最初は、1950年の 小西六の パール I RS 型 です

折り畳みカメラの常として レンズの位置が前蓋の開閉により大きく移動するので
セルフコッキングや 連動距離計を設けるのが難しいのです

パール I RS 型も連動距離計ではなく 非連動の距離計を内蔵しています
これは アクセサリーシューに外付けの距離計を付けたの同じことです
距離計で被写体までの距離を測り それをレンズのフォーカスリングに移すのです

あまり使い勝手の良いものとは言えません、動体は当然撮れません

でも B、1〜1/500秒の 自社製コニラピッドと
泣く子も黙る 小西六の看板のヘキサー75mmF4.5は 大好評でした

造られて70年近く経つ ヘキサー75mmF4.5 の 透明感を見てください





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パール I RS 型 サイドビュー

セミ判で横構図の写真を撮る場合 カメラは縦位置で使います

その場合は、写真のように カメラを支えた左手の親指で
前蓋の根元にあるシャッターを切ることになります

慣れると けっこう押しやすいですよ





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ミノルタ セミ P

1951年の 千代田光学製の ミノルタ セミ P です

連動距離計なし、二重巻き上げ防止機構なし、もちろんセルフコッキングも無し
まさに 便利な機構はなんにも無いという セミ判折り畳み式カメラです

シャッターには 甲南カメラ研究所の B、1/2〜1/200秒の コーナンフリッカー
レンズは 旭光学(後のペンタックス)製 プロマー SII 75mm F3.5 を装着し
定価は 13,600円でした


しかし 折り畳み式カメラでは 日本で最初のメタルキャスティングのボディシェルなど
良く写り 長持ちする頑丈なカメラを造るという ミノルタの気概あふれたカメラでした





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ミノルタ セミ P サイドビュー

ミノルタ セミ P には、ボディシャッターが採用されています

縦構図で撮るときは 右手の人差し指でシャッターが押せるのですが
カメラを保持するのは 右手では前蓋が邪魔になって しっかり握れず
左手をカメラの下側に回すことになり 蛇腹をへこませてしまいそうです

横構図で撮るときはボディは縦になるので、前蓋を上にすれば
右手を上にして 左手でボディを支えれば 35mm一眼レフと同じで抜群に使いやすいです





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BITO II

ここからは 35mm折り畳みカメラです

まず 1950年の 西独フォクトレンダー製 ビトー II です

ドイツコダックが、1926年のライカ(1926年)や それに続くツアィスイコンのコンタックスの
35mmフィルム機の成功を見て 安価な35mm蛇腹カメラのレチナを造ったのは 1934年のことでした
フォクトレンダーも 1939年に ビトーと言う35mm折り畳みカメラを造りました

第2次世界大戦のあとの1950年ころ
当時のレチナは、レンズは素晴らしいのですが 撮影時にカメラを保持しにくいのです
フォクトレンダーでは 1950年のビトー IIで これを大幅に改善しています

ビトーII では ライカの様にボディ両端を丸くして
また 前蓋の開く角度を浅くし 横位置での右手でのボディ保持を容易にしているのです

レンズは、すでに定評のあった 自社製の カラースコパー50mmF3.5 を
B、1〜1/500秒のコンパーラピッドに乗せております





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ビトー II サイドビュー

両サイドが 円形に丸く処理されており 見た目も美しいです

前蓋を閉じるのは 前蓋の裏側のふたつのレバーを同時に押し下げるなど
意外性に富んだ設計になっています

ビトー IIは セルフコッキングではなく 巻き上げてからチャージレバーでコックするのですが
設計どおりに操作すれば 滑らかな操作性が楽しめる個体です

わたしは 35mmフォールディングカメラの女王さまだと思っています





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レチナ IIa

1951年 ドイツコダック製の レチナIIa です

ボディは8角形に角ばっているが 非常に美しく仕上がっています

たしか 世界で最初に巻き上げレバーを採用した機種です
巻き上げのフィーリングは 滑らかで巻き終わりにカチッと音がするのが好印象です

この当時のドイツの最高峰 B、1〜1/500秒の Synchro-Compur に
シュナイダー クセノン 50mmF2(4群6枚)を 乗せています

前蓋の厚みと言うか深さが厚くて、横位置で撮るときは どう保持しても
前蓋が邪魔になり うまく保持できないのが残念です





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レチナ IIa サイドビュー

ボディ横位置での撮影時に 保持しにくい以外に 言うことのない機体ですが
注意事項を三つだけ

1. 前蓋を閉じるときは フォーカスリングを無限遠に合わすこと
2. 36枚撮りフィルムで36枚目は巻き上げできないが 故障ではないので慌てずに
  フィルムカウンターの目盛りを回転させましょう
3. シャッター速度1/500秒は 速度を設定してから巻き上げること

3番目は、レチナに限らずコンパーシャッター全部に言えることですが
フィルムを巻き上げてから 1/500秒に変更すると シャッターは壊れてしまいます





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レチナ Ib

1954年の レチナ Ib です

外観は 8角形だったボディの角が 丸くなって持ちやすくなりました
連動距離計は無く、巻き上げレバーは軍艦部から底蓋に移動しています

シャッターは IIa 型と同じ シンクロコンパー B、1〜1/500秒ですが
ライトバリュー式に変更され 多少つかいにくくなりました
レンズは クセノン50mmF2に代わって クセナー50mmF2.8(3群4枚)が乗っています

なお レチナの型番で
I   は、連動距離計なし
II  は、連動距離計付き
III は、連動距離計および露出計付き

連動距離計がない機種は 目測での距離合わせになるけれど
距離計が ずれて来るというトラブルは皆無であり 精神安定上よろしいです





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レチナ Ib サイドビュー

レチナ Ib 型になると、ボディ前面では 蛇腹に金属製のカバーが付き蛇腹が見えないです
蛇腹は フィルム室側からしか見えなくなっています





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Ib の 革ケース

巻き上げレバーが底蓋に移動したため 写真のような革ケースになっています





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レチナ IIc

1954年の レチナ IIc で、上の レチナ Ib と 同時期です
連動距離計が付いただけで 外観は Ib と 良く似ています

シャッターは、ライトバリュー式シンクロコンパーで Ib と同じですが
レンズは、4群6枚構成の クセノン50mmF2.8 が付いています

わたしの個体だけかも知れませんが
連動距離計が入ったぶん Ib と比べてファインダー視野が黄色く暗いのです

1951年の レチナ IIa よりもずっと暗いのです(涙)





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レチナ IIc サイドビュー

使用上は 1951年のレチナ IIa に比べて ボディの角が丸くなって握りやすくなっていますが
横構図でのカメラ保持が 持ちにくいのは同じですね

レチナ全般に言えることは
良く写るレンズが付いた 持ちにくいカメラであると思います





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大きさ比べ

前蓋を閉じると薄くなり 35mm一眼レフよりも持ち運びは楽になります

大きさ・重さを 比べてみました

上から

コダック レチナ IIa     (35mm判)   562g
ミノルタ セミ P       (セミ判)   460g
マミヤシックス オートマット (ブローニー判)850g

なにも付いていない ミノルタ セミ P が 軽いですね


写真を撮っていたら ミミちゃんが邪魔をしに来ました


終わり



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 ■ 2019年4月27日 撮る
 ■ AF Nikkor 28-105mm on Nikon D700
 ■ 絞り優先AE、すべて絞り F16
 ■ すべて Sppedlight ON

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わたしが育った35mm一眼レフも好きですが
古い折り畳みカメラも大好きです ♪♪♪

古い折り畳みカメラのメンテナンスですか?

蛇腹には生き物の革を貼ってあありますので
古くなると どうしてもカサカサになって痛んで来ますよね
そんなときには 優しく「の花」とか「オロナイン軟膏」を すりこんであげましょう









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by nakajimaakira1948 | 2019-04-27 23:10 | 28-105mm AF Nikkor | Trackback | Comments(4)

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